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2023年 3月 8日 【楽しい日々をありがとう】鈴木から受験を終えたみんなに伝えたいこと
大学受験を終えた皆さん、本当にお疲れ様でした。
今日は鈴木から、送り出す意味を込めて
受験生にメッセージを送りたいと思います。
沢山の伝えたいことがあるので、
少々長くなってしまうかもしれませんが、
ご了承ください。
まず一つ目に、本当の意味で、
「高校生」から卒業をしてもらいたい
と思います。
それは、単に高等学校からの卒業をするということではなく、
「高校生的なものの考え方」から脱却してほしい、
という意味です。
皆さんの中には、勉強を、将来露頭に迷わないための苦役として
取り組んできた人もいるかもしれません。
あるいは、
これはネット上のとある質問箱で見かけた質問ですが、
「人に言って恥ずかしくない大学と、恥ずかしい大学」
などというものが存在していると考え、
自分を飾るものとして大学に入学しよう、
と考えている人もいるかもしれません。
こういった考えを持っていること自体を、
完全に断罪する資格は僕にはありません。
しかし、これらの考えが、
今後の人生において邪魔になるものになるとすれば、
「そんな鎖は引きちぎってしまえ」
と伝える勇気は僕は持ち合わせています。
大学とは、皆さんが今までの人生の中でなんだか気にかかって
いたことや、ある種どうしようもなく不満に思っていることなどを、
「じっくり考える」ことの出来る場所です。
その「じっくり考える」こと、
あるいは社会を広く見渡す視角、
単純な理解に甘んじない忍耐、
それらの涵養を通じて、
今後の人生で自分を魅力を発揮していって
ほしいと思います。
二つ目に、
沢山の本を読んでください。
上に述べた、「じっくり考える」という作業において、
読書は凄く大切です。
本を書く人は、その「考える作業」
を生業としています。
自分が気になっていたことに関して、
大抵の分野において、
既に人生を通じて熟考してきた先人が存在します。
そういった人が考えてきたことに触れ、
「自分はこうは思わない」、
「この人のこの部分は参考に出来るな」、
「この人とあの人の言っていることは対立しているけど、
自分はその間の立場が存在していると思うな」
といった風に、読書は考えるきっかけを与えてくれるのです。
M.ヴェーバーが『職業としての学問』でこんなことを言っています。
学問上の「達成」はつねに新しい「問題提出」を意味する。それは他の仕事によって「打ち破られ」、時代遅れとなることをみずから欲するのである(尾高邦雄訳)。
この発言に照らしてみれば、
学問とは一つのリレーのようなものではないでしょうか。
読書を通じて、そのバトンを受け継ぎ、
自分の研究を通じて進んでいく。
そういった使命を担っていると少しでも感じていれば、
大学での研究にも深みが出てくるのだと思います。
三つ目に、
そうは言っても色んなことを経験して
人生を楽しんで欲しいです。
この考え方は数年前の僕には存在していませんでした。
しかし東進で多くの人と関わる中で、身体で感じたことです。
勿論遊び方は人それぞれですが、
特定の「遊び」に拘泥しないことを
意識してみるといいかもしれません。
僕の友人には沢山旅行に行く人
や陸上が大好きな人、
自分で歌を歌ったりする人などがいます。
僕自身は本を読んだり、
映画を観ることが好きですが、
これら全て時間に余暇がある大学生
の内にはしやすいことなのではないでしょうか。
また、ボランティアをすることや、
色々なアルバイトをするなど、
一般に「遊び」と認識されていない活動にも、
多くの刺激と楽しさを見出せると思います。
どこで見かけたのか忘れてしまいましたが、
「他人への優しさは自分への優しさのおすそ分け」
という考え方があります。
それは反対に、他人に優しくなれないのは、
自分が十分な優しさを享受出来て
いないからなのではないでしょうか
(人間に虐待された犬が噛みつくようになるみたいに)。
その変遷は不可逆的なものではないので、
もし心がすさんでいると感じたときは、
しっかり自分に優しくなってみるといいかもしれませんね。
四つ目。
大学卒業後、将来について。
多くの人にとって、就活は不安なもので、
その不安感が悪い方向に作用している人もいるようです。
僕もその不安を抱えている一人ですが、
一つ大切にしたいことがあります。
それは、「自分の生き方」を重視することです。
受験を頑張った皆さんの中には、
大企業に入ったり、
難しい仕事に就くことを目指している人
もいるかもしれません。
しかし、就活、社会は理想通りの平等が実現
されているかというと、
そうではなく、自分がコントロール出来るレベルではない
障壁によって思うようにいかないこともあると思います。
そういったときに、
特定の企業への就職や方法に拘泥し過ぎると、
苦しくなってしまう気がします。
そうではなく、「自分の生き方」を大切にすると、
幸せが近づくような気がしています。
ちなみに僕は、
「全ての人が幸せになる社会をつくる」
という志を持っています。
その実現には、
必ずしも一つの実現方法があるわけではありません。
志を念頭に置きつつ、
所与の環境で精いっぱい頑張る、
それこそが重要なのではないでしょうか。
最後に。
本当に生徒の皆さんには
感謝しかありません。
生徒の中には僕に感謝をしてくれる人もいて、
本当に嬉しい限りです。
ですが、それ以上に僕が
皆さんからもらったものの方が多いように感じます。
受験に向けて懸命に努力している姿は、
特に意識したことはない
かもしれませんが、
担任助手や
周りの人を知らず知らず
のうちに勇気づけ、
励ましてくれていました。
合格不合格の結果は、
人によって異なると思います。
しかしその結果は、
凄く沢山の要因によって左右されるものです。
結局のところ大切なのは、
自分がどんな姿勢で取り組んできたかです。
しかし皆さんの姿を見ていたら、
これからの未来に僕は全然心配していません。
ですから皆さんも少し気を楽にして、
好きなこと・やりたいことに注力してみて下さいね。
特に僕が担当していた4人には、
とても勇気づけられ、
楽しく実りある1年間を共に過ごしてくれたことに、
特大の感謝をしたいです。
本当にみんなありがとう!
全員の幸せを願って!
さようなら!
そしてありがとう!!
鈴木より